インテグレーション 【integration】
概要
インテグレーション(integration)とは、統合、統一、融合、一体化、集積などの意味を持つ英単語。複数の異なる要素を組み合わせて一つにしたり、一体として機能するよう調整すること。一般的な外来語としてはあまり定着しておらず、様々な分野で専門用語の一部として用いられることが多い。IT分野では、コンピュータやソフトウェア、ネットワークなどを組み合わせて一体化し、目的を達成するための情報システムを構築することを「システムインテグレーション」(SI)と言い、これを略してインテグレーションと呼ぶことが多い。
この用法は和製英語であり、英語で “system integration” といえば通常は複数の異なるシステムの統合、連携のことを意味する。なお、発注元から委託を請け、システムの開発、構築、納入を行う事業者のことを「システムインテグレータ」(SIer)、あるいは略してインテグレータという。
ソフトウェア開発では、開発者がプログラム更新をすぐにプロジェクト全体に反映させ、ビルドやテストを自動化して頻繁に繰り返すことで迅速に開発を進める手法を「継続的インテグレーション」(CI:Continuous Integration)という。ここでいうインテグレーションは様々な開発者のもとにあるプログラム断片の集約を指す。
IT分野以外の一般の外来語としても、何かを統合したり一体化したりすることを指してインテグレーションと呼ぶことがある。教育分野で障害児と健常児を分けずに同じ施設やクラスで学ばせることをインテグレーション(統合教育)と呼んだり、福祉分野で要介護高齢者や障害者などを専門施設に集めるのではなく、地域社会で暮らせるようにすることをインテグレーションと呼ぶことがある。
(2025.8.21更新)