EBCDIC 【Extended Binary Coded Decimal Interchange Code】
概要
EBCDIC(Extended Binary Coded Decimal Interchange Code)とは、米IBM社が策定した文字コード(符号化方式)の一つ。最も基本的なものは(半角)英数字、記号、制御文字を収録した8ビット(1バイト)のコード。数値を符号化するBCD(Binary Code Decimal)を拡張し、アルファベットや基本的な記号、制御文字などを収録した。BCDは10進数の1桁(0~9)を2進数4ビットの0000から1001までに対応付けて表現する(1010~1111までは使わない)方式で、EBCDICではこれを8ビットに拡張し、数字は上位4ビットを1111(10進数の15、16進数のF)として下位に従来のBDCのビット列をそのまま用いる。
10個のアラビア数字以外に246文字分のコード空間があり、ラテンアルファベットの大文字と小文字、数学記号(四則演算記号や等号など)、約物(カンマやピリオドなど)、スペース(空白文字)、印刷や通信に用いる制御文字などが配置されている。
1964年にIBM社がSystem/360とともに発表したもので、同社のメインフレームやオフコン(オフィスコンピュータ)製品で標準的に利用された。互換性の乏しい様々な派生仕様や他社による互換仕様が多数存在し、同社以外のコンピュータ製品で採用されている。
互換コードや拡張仕様には、ヨーロッパの言語の飾りつきアルファベットを収録したものや、日本語環境向けに半角カタカナを収録したもの、漢字など多バイト文字(DBCS)を扱えるよう拡張したものなどがある。日立製作所は半角カナを収録した独自の互換コードを「EBCDIK」と呼んでいる。
(2020.6.5更新)