Chrome OS

概要

Chrome OSとは、米グーグル(Google)社の小型コンピュータ向けオペレーティングシステム(OS)製品の一つ。主に同社と提携コンピュータメーカーが共同で展開するノートパソコン「Chromebook」シリーズのOSとして使用されている。

Linuxカーネルを基盤とするOSで、基本のユーザーインターフェースWebブラウザとし、Web上の情報閲覧とWebアプリケーションの利用に特化したユニークな設計となっている。独自のウィンドウシステムを搭載し、標準のデスクトップ画面はスマートフォンやタブレット端末のようにアプリのアイコンが並んでいる。

アプリケーションのほとんどはWebアプリケーションとして実装され、インターネットを通じて呼び出して使用する。データの保存なども原則として同社のクラウドサービスなどを利用し、端末内にはソフトウェアもデータもほとんど存在しない状態で使用する。

2014年以降のバージョンではAndroidアプリの導入・実行に対応するようになり、Google Playストアなどで公開されているスマートフォンやタブレット端末向けの豊富なアプリを入手あるいは購入して利用することができる。また、開発者モードに限定されるがLinux向けのソフトウェアを動作させる機能(Project Crostini)も提供されている。

対応するCPUはパソコン製品で一般的なx86/x64系とスマートフォン・タブレット端末で一般的なARM系で、液晶ディスプレイとキーボード、タッチパッドを備えたノートパソコンでの利用が中心だが、デスクトップパソコン(Chromebox)やタブレット端末、電子黒板などでの利用も想定されている。

Chrome OS自体はChromebook等の製品に組み込み済みの状態でしか提供されず、原則として単体で入手することはできないが、同社ではオープンソース版の「Chromium OS」を公開している。大半の部分は同等だが同社サービスとの連携部分(Google Playストア等)が取り除かれるなど一部が異なっている。

(2021.5.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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