ドッグフーディング 【dogfooding】

概要

ドッグフーディング(dogfooding)とは、ソフトウェア業界などで用いられる俗語(スラング)の一つで、自社で開発した製品を自社の業務で使用すること。品質向上や宣伝を目的にわれる。

例えば、ソフトウェア開発ツール開発している企業が、そのツール開発する業務にそのツール自体を導入することや、オペレーティングシステムOS)を開発する企業が、自社内で利用するコンピュータをそのOSで稼働させることなどを指す。

開発者が自分でもその製品を日常的に使用することで、実際の利用環境に即したテストを継続的にうことができ、欠陥の発見や修正、使いにくい点の改良、必要な機能の追加などを迅速に進めることが期待される。

また、IT分野では製品の表面的な仕様や機能、性能を謳うよりも「実際に自分達も使用しており、大きな恩恵を受けている」ことが説得力のある利用実績の一つになると考えられており、広告・宣伝やマーケティング戦略の一環としてわれる場合もある。

由来については諸説ありはっきりしないが、1970年代のアメリカのドッグフードのCMに出演した俳優が「自分の犬にもこの製品を食べさせている」と主張したとも、ドッグフードメーカーの経営者が株主総会で自社製品を口にしたエピソードからとも言われる。

IT業界でこの表現が広く用いられるようになったのは、1980年代後半に米マイクロソフトMicrosoft)社内で、自社製品を開発環境に導入するよう促す電子メールに "Eating our own Dogfood" という表現があったことがきっかけとされる。

(2023.6.14更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる