ユーザー企業
日本の企業や官公庁などの多くは、情報システムや業務用ソフトウェアを自社用に独自開発する場合、開発業務を組織内で(すべては)行わず、コンピュータメーカーやシステムインテグレータなど専門の開発会社に委託し、納品されたシステムを使用している。
その際、開発業務の受注企業側から見た発注元、すなわち完成した情報システムを利用することになる企業のことをユーザー企業(user:利用者)と呼ぶ。逆に、ユーザー企業側から見た発注先の開発会社のことは「ITベンダー」「インテグレータ」等と総称することが多い。
ユーザー企業内にもシステム部門やシステム担当人員がおり、開発の発注前に必要となるシステム化企画や発注先の選定、発注条件の交渉や手続き、要件定義などに必要な情報提供、納品されたシステムの検収(ユーザー受け入れテストの実施)、稼働後の日常的な運用業務、社内のシステム利用者に対する窓口(運用や利用者対応の一部は外注されることもある)などを担当する。
ユーザー企業の中には外部に開発を委託せず自社でシステムの内製を行う企業や、子会社や同じ資本系列の関連会社にシステム開発を行う能力を持っている場合もある。そのようなユーザー側資本の開発会社を「ユーザー系子会社」「ユーザー系IT企業」のように呼ぶことがある。
(2020.11.18更新)