マルチベンダ 【multi-vendor】
概要
マルチベンダ(multi-vendor)とは、異なる製造元の製品を組み合わせて使用すること。特に、システム開発などで、様々な製造元からシステムの構成要素を購入し、組み合わせて一つのシステムを構築すること。販売代理店などが複数社の製品を取り扱っていることを意味する場合もある。対義語は「シングルベンダ」(single vendor)で、一社の製品のみで統一することを指す。主に情報システムの開発・構築について用いられることが多い用語で、システムの構成要素を必ずしも一社の製品で揃えずに、それぞれの要素ごとに適した製品を選択し、組み合わせていく手法を指す。最も安価な製品同士、最も評価の高い製品同士、最も普及している製品同士など、開発方針に応じて様々な組み合わせを柔軟に選択できる。
一方、一社で揃えた場合に製造元から提供される支援(サポート)や保証などは期待できず、構築や運用に関して幅広い知識や経験が求められる。不具合が発生したときの原因の探索などにも手間がかかり、特定の組み合わせで予期しないトラブルが発生するリスクもある。
マルチベンダサポート (MVS:Multi-Vendor Support)
システムインテグレータなどが顧客に提供するシステム運用管理サービスの一種で、複数の異なる企業の製品を含む情報システム(マルチベンダシステム)のサポート業務を一括して請け負うサービス。
自社製品以外の製品やシステムについてもサポートの受付窓口となり、各製品の販売元と協働しながらメンテナンスや障害対応、質問の受付などを行ってくれる。サポートのワンストップサービスである。
企業によって微妙に呼び方が異なり、「マルチベンダサービス」「マルチベンダサポートサービス」「マルチベンダ保守サービス」「マルチベンダワンストップ保守サービス」「マルチベンダシステムサポートサービス」「マルチベンダメンテナンスサービス」などとも呼ばれている。
(2019.8.14更新)