基幹系システム 【mission-critical system】 基幹業務システム

概要

基幹系システム(mission-critical system)とは、企業や官公庁などの情報システムのうち、事業や業務の中核に直接関わる重要なシステムのこと。または、全社で共通して利用される、その組織全体の基盤の一部となるシステム

業態や組織の構成、システム化の度合いなどによりどのようなシステムが該当するかは異なるが、止まると業務自体がストップしてしまったり、事業に深刻な影響が及ぶようなものをこのように呼ぶ。

例えば、販売管理(受注管理)や購買管理(発注管理)、在庫管理、財務・会計、人事・給与などのシステムが基幹系システムとされることが多い。製造業ではこれに生産管理などが、流通業や運輸業では配送管理などが加わり、金融機関では金銭の管理に関わる勘定系システムなどが加わる。

従来はシステムや業務の種類ごとに個別に開発運用されることが多かったが、今世紀には大企業を中心にERPEnterprise Resource Planning)などの統合されたパッケージ製品で全体をカバーしたり、共通のシステム基盤を通じて連携できるようにする事例も増えている。

一方、情報システムの中には業務手順の遂行にどうしても必要なわけではないが、業務の効率化や競争力の向上などに資するものもある。社内外の連絡や情報共有などに用いられる電子メールシステムやグループウェア、スケジュール管理システムタスク管理システムなどである。これらは基幹系と対比して情報系システム、部門別システム(部署ごとに導入される場合)などと呼ばれる。

(2019.3.1更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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