スリープ 【sleep】
コンピュータを使い終わったときや(持ち運びなどのために)使用を中断する際、オペレーティングシステム(OS)を終了して電源を切ると次回使用時に内部の装置の初期化やOSの起動からやり直さねばならず、以前の状態に戻すのに時間がかかる。
このため、頻繁に使用を中断する携帯型の機器を中心に、稼働中のOSやソフトウェアの状態を維持したまま一時的にハードウェアを停止状態にするスリープ機能が提供されるようになった。簡単な操作で中断と再開を行うことができ、停止中は少ない電力で状態を維持することができる。
サスペンドとハイバネーション
スリープには停止の仕方によりいくつかの方式がある。メインメモリ(RAM)の内容は維持したままストレージ(外部記憶装置)への給電を停止したり待機モードに移行させる「サスペンド」(suspend)あるいは「スタンバイ」(standby)と、メモリの内容をストレージへ複製して電源を切る「ハイバネーション」(休止状態)がよく知られる。
前者は中断と復帰を素早く行えるが待機時の電力消費が大きく、バッテリー駆動の場合は途中で電池切れになり内容が失われる危険がある。後者は中断・復帰に時間がかかるが電力消費が小さく、途中で電源が失われても復帰可能という特徴がある。
OSやコンピュータの機種によっては、スリープという名称がスタンバイあるいはハイパーネーションのいずれかの動作を意味する場合がある。また、これら以外にも、CPUの動作クロックを引き下げたり一時停止する動作モードが用意されている場合もある。
(2019.5.27更新)