SLCP 【Software Life Cycle Process】 ソフトウェアライフサイクルプロセス
概要
SLCP(Software Life Cycle Process)とは、ソフトウェアの構想・設計から開発、導入、運用、保守、破棄に到るまでの工程全体のこと。また、それらの工程について個々の作業内容、用語の意味などを標準化した枠組み。1995年8月に国際標準化機構(ISO)によって策定されたISO/IEC 12207はSLCPの標準的なモデルを示しており、SLCPを構成する各工程や、個々の作業内容、用語の意味などを定義している。同規格は2002年と2004年、2008年に改訂されている。
共通フレーム
日本では、1996年7月にISO/IEC 12207を日本語化したものがJIS X 0160としてJIS規格となっている。また、情報処理推進機構(IPA)がこれに日本独自の事情を織り込んだガイドラインである「SLCP-JCF」(Japan Common Frame:共通フレーム)を策定している。
1994年に、策定中の標準を先取りした「共通フレーム94」が発行され、1998年に「共通フレーム98」、2007年に「共通フレーム2007」、2013年に「共通フレーム2013」が発行されている。
組織的・商業的なソフトウェアの開発・運用に際しては、発注側(顧客)と受注側(ベンダ)の間で相互の役割や責任範囲、各工程の具体的な業務内容について認識に差異が生じないよう、こうした標準モデルを参照して共通理解を深める必要がある。
(2020.1.15更新)