読み方 : ハルフト

HULFT【Host Unix Linkage File Transfer】

概要

HULFTとは、セゾンテクノロジーが開発・販売するファイル転送ソフト。企業内や企業間の業務システムを結び、日常の運用で発生するデータのやり取りを自動化する。
HULFTのイメージ画像

メインフレームや商用UNIX、Linux、Windowsなど、異なるプラットフォームの間でファイルを送受信できる。通信にはTCP/IPを使い、LANや広域回線網(WAN)、インターネットで利用できる。

HULFTでは送信側を「配信」、受信側を「集信」と呼ぶ。あらかじめ登録した相手先やファイルの情報に従って転送が実行されるため、業務データの定期的な受け渡しを人手を介さずに行える。

単にファイルを送るだけでなく、テキストファイルの文字コード変換や圧縮、展開、暗号化、改竄や破損、欠落の検知、操作履歴(ログ)の保存にも対応する。異常時の自動再送、複数拠点への同報配信、複数拠点からの同時集信、複数ファイルの一括転送、受信ファイルの世代管理、帯域を占有しない間欠転送、受信側による受信可否の通知などの機能もある。

オプション製品として、多対多のファイル送受信を自動化する「HULFT-HUB」、転送前後の処理を制御する「HULFT Script」、インターネット経由で拠点間を安全に結ぶ「HULFT-WebConnect」などがある。Webブラウザや外部アプリからの送受信に使う「HULFT-WebFileTransfer」、SAN(ストレージエリアネットワーク)に対応する「HULFT-SAN」、IoT機器と連携する「HULFT IoT」もある。

歴史

初版は1993年に当時のセゾン情報システムズ(2024年より現社名)が発売した。国内のファイル転送ツールで最も広く使われており、市場シェアは21年連続で首位とされる。金融機関や公共機関での導入実績が多く、海外にも展開されている。2023年にはクラウド型のデータ連携プラットフォーム「HULFT Square」の提供も始めている。これはクラウドサービスやデータベース、SaaSなどとの連携をプログラミングを最小限にして実現するサービスで、HULFTとのファイル転送機能も持つ。

2024年2月には、約10年ぶりのメジャーバージョンアップとなる「HULFT10」が発表された。Amazon ECSなどのコンテナサービスやRed Hat OpenShiftなどのコンテナ基盤で動作する版が加わり、クラウド上のシステムとオンプレミスの基幹システムを連携しやすくなった。設定やログを外部のデータベースに保存でき、圧縮方式にはZstandardが採用されている。受信側がポートを開放せずにデータを受け取れる「集信要求」や、インターネットを通じて安全に通信する「HULFT over WSS」(WSS:WebSocket Secure)、複数のHULFTをREST APIやWeb画面で統合管理する「HULFT10 API Gateway」も提供されている。

(2026.9.29更新)
 

他の辞典等による「HULFT」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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