デュアルブート【dual-booting】

概要

デュアルブート（dual-booting）とは、一台のコンピュータに二つの異なるオペレーティングシステム(OS)を組み込み、どちらでも起動できるように設定すること。起動時にどちらのOSを起動するか選択する。

パソコンなどの通常の利用方法では、ハードディスクやSSDなどのストレージに一つだけOSを組み込んで使用するが、デュアルブート環境では複数のストレージ装置やストレージ内の独立した区画（パーティション）を用意し、それぞれに異なるOSを組み込む。

それぞれのOSでしか利用できないアプリケーションソフトを一台のコンピュータで利用したい場合や、複数のOSに対応する装置やソフトウェアを開発する時の動作チェックなどのために用いられる。起動時にどちらか片方を指定して起動するため両方を同時に使用することはできない。

デュアルブート環境を実現するには、コンピュータの起動時に最初に動作する「ブートローダ」と呼ばれる専用のソフトウェアが必要で、OSに付属しているものとしてはLinuxの「GRUB」やWindowsのWindows Boot Manager（BOOTMGR）などがよく知られる。かつてはMacでWindowsなどを起動できる「Boot Camp」も提供された。