セキュアブート 【secure boot】 トラステッドブート / trusted boot / ベリファイドブート / verified boot

概要

セキュアブート(secure boot)とは、コンピュータ起動時の安全性を確保するため、デジタル署名で起動するソフトウェアを検証する機能。UEFI(BIOS)の機能として提供され、攻撃者に仕込まれた悪意あるソフトウェアが起動するのを防止する。

パソコンなどの主基板(マザーボード)に内蔵されたUEFIの機能の一つで、オペレーティングシステムOS)側の対応が必要だが、OSの種類によらず利用できる。対応製品には出荷時にあらかじめ信頼できる認証局CACertificate Authority)が発行したデジタル証明書が組み込まれている。

コンピュータの起動時に実行されるブートローダOSカーネル(中核プログラム)、デバイスドライバなどに付されたデジタル署名UEFIが自身の証明書を用いて検証する。署名が無い場合はハッシュ値で代用し、あらかじめ登録された有効なハッシュリストと照合する。

検証の結果、署名が無効であると判断された場合には、ブートローダOSなどが外部の攻撃者やマルウェアによって不正に改竄されたり差し替えられた偽物である危険性があるため、起動を拒否してエラーメッセージを表示する。

2013年に策定されたUEFI 2.3.1に盛り込まれた仕様で、主に米マイクロソフトMicrosoft)社のWindows 8以降に対応するコンピュータに導入されている。WindowsだけでなくVMwareハイパーバイザや著名なLinuxディストリビューションなども対応している。UEFIの設定画面で有効と無効を切り替えることができる。

(2024.3.8更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。