システム運用 【IT operation】
概要
システム運用(IT operation)とは、企業などで情報システムが本来の能力を発揮し続けられるよう監視や管理、保守などを継続的に行うこと。システムの開発、導入が完了し、本稼働を開始した後、永続的な業務として行われる。システムを構成するコンピュータやネットワーク、ソフトウェアなどの状態を常に記録し、異状や障害、不正、およびその徴候が無いかを常に監視する。データの複製保管(バックアップ)やソフトウェアの更新(アップデート)など、定期的に必要な保守作業も行う。
サービスの提供を妨げるシステム障害や外部からの攻撃などの事象が発生した場合には、監視システムや利用者の報告などによる事象の検知、原因究明や被害状況の把握、被害拡大を防止する応急処置の実施、関係者への連絡や調整、原状への復旧や再発防止のための対策などを行う。
また、システムの利用者(従業員)からの問い合わせや要望の受付、トラブル対応、システムに関する利用案内や変更点の告知など、社内の他部門に対する情報システム関連の窓口となるユーザーサポート、サービスデスク(ヘルプデスク)業務も重要である。
システム運用業務は社内の情報システム部門が担当することが多いが、定型的な業務を中心に外部の専門の事業者に委託(アウトソーシング)する場合もある。大企業などで、独自システムの開発を一括してシステムインテグレータ(SIer)などの専門事業者に発注している場合は、同じ事業者に引き続き運用業務を委託する例も多く見られる。
(2021.6.17更新)