サブシステム 【subsystem】
システムとは個々の要素が相互に影響しあいながら、全体として機能するまとまりや仕組みを指す。サブシステムはそれ自体が一つのシステムとして様々な要素が集まってひとまとまりの完結した機能を持つが、より大きなシステムを構成する要素として組み込まれている。
予備や補助を表す場合
あるシステムとまったく同等の構成を持つ複製や、機能的には同等だが性能などが劣るシステムのことをサブシステムと呼ぶ場合がある。予備や代替、補助、一時的な代用などとして用いられる。
本来のシステムが障害やメンテナンスで停止した際に代替として肩代わりすることが目的の場合、構成や機能、性能などがほとんどあるいはまったく同等になるように作られる。情報システムを運用するサーバコンピュータや通信機器などを複数設置して二重化(多重化/冗長化)するような場合が該当する。
また、事情により本来のシステムが使えない状況下でも使用可能な、性能などが劣る簡易な代替品などを指す場合もある。移動の困難な大掛かりな機器の代わりに持ち運んで別の場所で使用できる、最低限の機能を移植した携帯機器などが該当する。
サブシステムという語のこのような用法は一種の和製英語で、英語では “secondary system” “backup system” “standby system” (通常時は待機状態の場合)などと表現される。また、元になる本来のシステムのことは「メインシステム」(main system)というが、これも “primary system” のような表現の方が自然である。
(2019.2.28更新)