ベンダーロックイン【vendor lock-in】
ベンダーロックインとは?

システムの開発や構築では、特定の企業独自の製品や技術を利用することがある。高度な機能を効率的に導入できる一方で、周辺システムや関連機器も同じ開発元の製品で統一しなければならなくなる場合がある。また、独自のデータ形式や通信方式、開発環境などに依存した構成となると、後継システムの調達や機能追加の際にも同じ開発元の製品を選択せざるを得なくなることがある。
ロックイン状態に陥ると、別の製品やサービスへ移行するために多額の費用と時間を要する。データ変換やプログラム改修、新たな運用手順の整備、利用者教育などが必要になるためである。このため、ベンダーが価格改定や契約条件の変更を行った場合でも、利用者側は継続利用を選ばざるを得ないことがある。市場により適した技術やサービスが登場しても、既存システムとの整合性や移行負担が障壁となり、導入が難しくなる場合もある。
ベンダーロックインは製品や技術への依存だけを指すものではない。システム開発を外部企業へ委託した際、発注側が十分な技術情報や設計資料を保有しておらず、詳細な仕様や運用方法を委託先だけが把握している状態になることがある。この場合、保守や改修、更新などを継続して同じ企業へ依頼せざるを得なくなり、人的・組織的な依存関係によるロックインが生じる。
このような状況を避ける方法として、公開仕様や標準規格に基づく技術を採用し、複数の開発元の製品から選択できる環境を整えることが挙げられる。データを標準的な形式で管理し、特定製品への依存部分を限定した設計を行うことも有効である。このような考え方に基づいて構築されたシステムは「オープンシステム」と呼ばれ、相互運用性や将来的な移行のしやすさを確保する手法として広く利用されている。
関連用語
他の辞典等による「ベンダーロックイン」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「ベンダーロックイン」
- SOMPO CYBER SECURITY サイバーセキュリティ用語集「ベンダーロックイン」
- IDCフロンティア クラウド・データセンター用語集「ベンダーロックイン」
- スマートワーク総研 1分でわかるIT用語集「ベンダーロックイン」
- WhatIs.com (英語)「vendor lock-in」
- Techopedia (英語)「Vendor Lock-In」
- PC Magazine (英語)「vendor lock-in」
本ページを参照・引用している文書・論文など (外部サイト)
- 情報科学技術協会「情報の科学と技術」67巻2号「日本におけるデジタルアーカイブのゆくえを探る:国際的動向を踏まえた,「より深い利用」に向けての展望
」(PDFファイル)にて引用 (2017年2月)