ベンダーロックイン 【vendor lock-in】
システムを開発・構築する際に、ある企業の独自仕様の技術や製品、サービスなどに依存した構造となる場合があり、周辺システムなどもその企業の製品で揃えなければならなくなったり、後継システムも同じ企業からしか調達できなくなることがある。
一旦ロックイン状態に陥ると、ベンダー側が製品やサービスを値上げしてもしぶしぶ購入を継続せざるを得なくなり、他社製品を基盤とするシステムへ乗り換えようとしても莫大な再開発コストがかかってしまうことが多い。
また、システムの設計や開発などを他社に委託する場合、発注元に十分な能力や体制が整っておらず、詳細な仕様などを委託先企業しか把握できなくなることがある。保守・運用や更新なども無条件にその企業に発注し続けなければならなくなってしまい、ある種のベンダーロックイン状態となる。
仕様が公開され、あるいは標準化された規格に基づいており、複数の実用的な選択肢が提供されている技術や製品(オープンアーキテクチャ)を組み合わせてシステムを構成すれば、ある程度ベンダーロックインを回避することができる。そのようなシステムをオープンシステムという。
(2018.12.15更新)
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他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 情報科学技術協会「情報の科学と技術」67巻2号「日本におけるデジタルアーカイブのゆくえを探る:国際的動向を踏まえた,「より深い利用」に向けての展望」(PDFファイル)にて引用 (2017年2月)