システム更改 【system replacement】 システムリプレース

概要

システム更改(system replacement)とは、古くなった情報システムを新しくすること。既存システムの要素をどの程度残し、何をどこまで新しいもので置き換えるかによって様々な手法が用いられる。

導入から年月の経った情報システムは様々な事情から更改の必要に迫られる。ハードウェアの老朽化、利用製品の開発元や製造元によるサポート打ち切り、事業戦略や事業領域の変化、技術環境や外部環境の変化、共同システムの利用契約期限満了などである。

数十年に渡って改修を繰り返しながら使い続けられている時代遅れの旧式システム(レガシーシステム)を現代的な技術要素を組み合わせたシステムに刷新するために行われるシステム更改は「レガシーマイグレーション」あるいは「モダナイゼーション」と呼ばれることもある。

システム更改の大きな方針として、同じ機能や業務範囲の新しいシステムをゼロから作り直して既存システムから全面移行するリビルド(再構築)と、既存のソフトウェアなど何らかの資産を残して新しいハードウェアや運用環境などに移し替えるマイグレーション(移行)がある。

マイグレーションを行う場合には、既存資産の何を流用するかによって、プログラム(のソースコード)を変更せずに再コンパイルなどで新環境に対応する「リホスト」、仕様や設計などを元に別のプログラミング言語で開発し直す「リライト」などの方式に分かれる。

(2023.11.17更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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