オフコン 【office computer】 オフィスコンピュータ

概要

オフコン(office computer)とは、1960年代から90年代頃まで存在した日本のコンピュータ製品のカテゴリーの一つで、企業などの事務処理用途に特化した中型コンピュータ

日本独自に発達した製品カテゴリーで、大企業などに導入された大型汎用機メインフレーム)より規模が小さく安価で、事務処理向けに用途を絞った製品群をオフコンと呼んだ。メインフレームほどの規模のシステムが必要ない大企業の一部門や中小企業などに導入され、財務管理や会計処理、在庫管理、給与計算、伝票発行などに用いられた。

同一のメーカーが一貫して独自仕様のコンピュータ本体や周辺機器OSソフトウェア開発環境パッケージ型のアプリケーションなどを開発・販売し、システム開発業者がユーザー企業の業務に適した専用のアプリケーションソフトを個別に開発、機器類と共にシステムとして導入するのが一般的だった。

「オフコン」という名称や製品カテゴリーは日本独特のもので、欧米などでは同様の中規模のコンピュータシステムを「ミニコン」(mini computerミニコンピュータ)とか「ミドルレンジコンピュータ」(middle range computer)、「ミッドレンジコンピュータ」(mid-range computer)と呼んでいた。

これらは事務処理用途に特化したものではなく汎用コンピュータ製品で、事務処理だけでなく科学技術計算などにも用いられた。ただし、ミニコンなどのうち事務処理向けに開発・販売された製品群は「スモールビジネスコンピュータ」(SBC:Small Business Computer)と呼ばれることもあり、これは日本のオフコンに近い製品カテゴリーだった。

(2017.11.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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