実行権限 【execute permission】

概要

実行権限(execute permission)とは、ファイルやディレクトリ(フォルダ)に対するアクセス権限の種類の一つで、プログラムとして実行することができる権限。

オペレーティングシステム(OS)がファイルシステム上のファイルやディレクトリに設定するアクセス権の類型の一つで、ファイルの場合はプログラムとして実行する権限を、ディレクトリの場合は内部のファイルやサブディレクトリへアクセスしたり、カレントディレクトリとして移動する権限を指す。

一般的なOSのセキュリティ機構では、各ファイルやディレクトリに対して、各ユーザーアカウントやユーザーグループごとに実行権限を付与あるいは剥奪することができる。LinuxなどのUNIX系OSで用いられる「パーミッション」(permission)では、記号「x」あるいは数値「1」で表される。

基本的なアクセス権限としては他に、内容を読み取ることができる「読み取り権限」、内容の書き換えができる「書き込み権限」などがある。読み取り権限とはセットで指定することが多く、読み取りが可能なファイルは実行も許可されていることが多い。

スクリプトの実行権限

実行可能ファイルの場合、ファイル自体の実行権限の有無で実行の可否が決まるが、実行時に「インタプリタ」(interpreter)などの言語処理系が内容を読み込んで実行するスクリプト言語の場合には、原則としてスクリプトとインタプリタの両方のファイルに実行権限が必要となる。

ただし、システムによっては、インタプリタの実行ファイルを起動するよう指示し、そのパラメータとして実行したいスクリプトファイルを指定すれば、スクリプト側には実行権限が無くても実行できる場合がある。

(2024.2.8更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。