読み方 : いちじファイル

一時ファイル【temporary file】テンポラリファイル

別名  :ワークファイル/work file/作業ファイル

概要

一時ファイルとは、ソフトウェアが作業中のデータを一時的に保管するために作成する仮のファイル。永続的に保管や管理が必要なデータを記録したファイルとは異なり、何らかの都合や便宜のために一時的にデータを記録しておくためのもので、不要になると自動的に削除されることが多い。
一時ファイルのイメージ画像

ソフトウェアがデータを処理する際に、利用者がファイルへの保存を指示した場合以外にも、何らかの理由で一時的にストレージ上にファイルを作成してデータを記録する場合がある。そのようなファイルのことを一時ファイルという。

一時ファイルを作成する目的なソフトウェアによって様々だが、代表的な用途として、メモリ上に格納しきれない巨大なデータを扱う場合に一部を退避させる場合、急な電源断やソフトウェアの異常終了などに備え編集中のデータの一定時間ごとに複製する場合などが挙げられる。

作成やデータの書き込み、削除などはソフトウェアの都合により自動的に行われ、利用者が意識することはほとんどない。ただし、用途によってはストレージ外部記憶装置)容量を圧迫し、性能や動作の安定性に影響することがあるため、作成する対象の装置や作成できる上限容量を設定したり、作成済みのファイルまとめてを消去するといった操作は可能になっていることがある。

テンポラリファイルとキャッシュファイルとの違い

一時的に作成されるファイルのうち、ソフトウェアが処理途上のデータなどを内部的にファイルに保存したものは「テンポラリファイル」(temporary file)あるいは「ワークファイル」(work file)と呼ぶことが多い。

一方、インターネットなどから取得したファイルや使用頻度が高いデータを、次に必要になった時すぐ呼び出せるように保管したファイルは「キャッシュファイル」(cache file)と呼ぶのが一般的である。日本語訳は用途によらず「一時ファイル」とすることが多く、あまり明確には区別されない。

(2025.10.17更新)

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