ユーザーインターフェース 【user interface】 UI

概要

ユーザーインターフェース(user interface)とは、機器やソフトウェアシステムなどとその利用者の間で情報をやり取りする仕組み。システムから利用者への情報の提示・表示の仕方と、利用者システムを操作したり情報入力したりする手段や方式、機器、使い勝手などの総体を表す。

コンピュータの主なユーザーインターフェースは、ディスプレイ装置などの画面表示、マイクスピーカー、イヤフォンによる音声入出力、キーボードなどによる文字入力、マウスペンタブレットタッチパネルジョイスティックなどによる(画面上の)位置や方向の入力、カメラなどによる画像・映像入力、およびこれらの組み合わせによって構成されることが多い。

現代のコンピュータのユーザーインターフェースは大きく分けて、文字による表示や入力を基本とする「CUI」(Character User Interfaceキャラクタユーザインターフェース)あるいは「CLI」(Command Line Interfaceコマンドラインインターフェース)と、絵や図形による表示、画面内の位置を指示することによる操作を基本とする「GUI」(Graphical User Interfaceグラフィカルユーザインターフェース)の二種類がある。

CUI/CLI

CUI/CLIは主にキーボードからコンピュータへの命令(コマンド)を文字により入力し、コンピュータは応答や処理結果を画面に文字で表示する方式である。歴史が古く、慣れれば効率よく操作することができるが、コマンドを覚えなければ操作できないため初心者にはとっつきにくい。

連続して実行するコマンドファイルに記録して繰り返し一括実行したり、コマンドの出力文字列を他のコマンド入力に与えるなどの手法で操作の一部を自動化しやすいことから、現在もコンピュータに詳しい人や技術者など専門家がよく利用する。

GUI

GUIコンピュータの性能・機能が向上し、グラフィック表示やマウスなどが利用できるようになった1980年代頃から普及し始めたもので、専門家でない人やコンピュータに詳しくない人でも直感的に使用できることから、一般に販売されるパソコン携帯端末などの多くで採用されている。

パソコンでは画面全体を机の上になぞらえた「デスクトップ」という形式で表示し、動作中のソフトウェアに与えられた矩形の表示領域である「ウィンドウ」を並べることができる。ファイルアプリケーションなどは「アイコン」で表示され、マウス操作やタッチ操作で位置を指し示して操作指示を与える。

近年では、画面に指や専用のペン型の器具などで触れて対象や位置を指示するタッチパネルを利用した操作方式が普及しており、スマートフォンタブレット端末では標準のGUIとなっている。こうした機器では液晶画面が入出力インターフェースのほとんどの機能を提供しており、いくつかのボタンを除き操作に他の装置は使用しない。

UXとの違い

システムの性能が優れていたり機能が豊富でも、ユーザーインターフェースの設計実装が不適切だと利用者システムの提供する資源を十分に活用することができず、また無用な負担を強いられ作業効率も低下するため、システムの総合的な優劣を決する重要な構成要素の一つと言える。

ユーザーインターフェースという概念は主にシステム側の機能や動作を中心に捉えるものだが、近年では、利用者側の視点から、一連の操作や表示の流れから得られる利用者の体験の総体を表す概念として「UX」(User Experienceユーザーエクスペリエンスユーザー体験)という用語が提唱されている。

なお、コンピュータの分野ではユーザーインターフェースが一般的な用語だが、機械などの分野では「HMI」(Human Machine Interfaceヒューマンマシンインターフェース)あるいは「MMI」(Man Machine Interfaceマンマシンインターフェース)と呼ぶことが多い。

(2023.12.18更新)

ユーザーインターフェース用語辞典

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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