anacron

概要

anacronとは、LinuxなどのUNIX系OSでよく用いられるツールの一つで、毎日、毎週、毎月などの頻度で指定したタスクを繰り返し実行するもの。cronと異なりシステムが常時稼働していなくても使用できる。

Linuxなどではプログラムの自動実行ツールとして「cron」(クロン)がよく知られている。これは常駐プログラムデーモン)が時刻を監視しており、管理者が指定した日時になると指定のコマンドスクリプトなどを起動してくれる。

cronシステムが常時起動し続けていることを前提としており、指定日時にシステムが停止しているとそのジョブはスキップされて実行されない。一方、anacronは一定時間ごとに起動して設定ファイルと過去の実行履歴を照合し、今日の分が未実行であれば遅れてでも実行してくれる。

anacronは毎日、何日おき、毎週何曜日、毎月何日といった頻度で時刻を指定してジョブを起動できる。周期は最短1日で、cronのように時間単位での繰り返しは指定できないため、日単位でまとめてなう処理に用いられる。起動時刻には遅延時間をランダムな幅(5~15分の間でランダム等)を持って指定することができ、複数のシステムでわずかに起動をずらしたい場合などに用いる。

ジョブの指定は設定ファイル /etc/anacrontab でのみ可能で、これは管理者(rootユーザー)しか編集することができず、cronのように一般ユーザージョブを指定する使い方はできない。

(2022.2.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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