夜間バッチ 【overnight batch processing】

概要

夜間バッチ(overnight batch processing)とは、データ処理を決まった時間やデータ量ごとにまとめて実行するバッチ処理の一種で、通常業務がわれていない夜間を利用して処理をうこと。

特に、その日の日中に発生したデータを夜間に処理し、翌朝に処理が終わっているようにする方式を意味することが多い。日中は通常業務のために使われるコンピュータシステムを人のいない夜間にバッチ処理のために利用することで効率的に資源を活用できる。

ある日突発的にデータ量が増えるなどして、翌朝の始業時間を過ぎても(あるいは、規定の終了時刻を過ぎても)処理が終わらないことを「突き抜け」という。銀行などの大規模システムで取引の急増による夜間バッチの突き抜けが原因とみられるシステム障害事案が発生している。

近年ではインターネットの普及などにより夜間もサービスを中断したくない場合や、逆にクラウドサービスなどを夜間は停止してコストを削減したいなどの理由で、夜間バッチを組まずに運用する「夜間バッチレス」を志向する動きも見られる。

(2020.5.9更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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