ディスパッチャ 【dispatcher】

概要

ディスパッチャ(dispatcher)とは、発送係、(警察などの)通信指令係、(交通システムの)運行管理者などの意味を持つ英単語。ITの分野では、処理待ちのデータプロセスに対して必要な資源の振り分けや割り当て、適切な受け入れ先への引き渡しをプログラムなどを指すことが多い。

ソフトウェアの構造や機能の一つで、外部からデータメッセージ、処理要求などを受け取り、その内容などを元に適切なプログラムを選択して振り分けるものをディスパッチャという。

OSのディスパッチャ

オペレーティングシステムOS)では、マイクロプロセッサCPU/MPU)が実行するプログラムを短い時間ごとに次々に切り替えるものをプロセスディスパッチャと呼び、単に略してディスパッチャとも呼ばれる。

CPUの実行時間を極めて短い時間ごとに分割し、ディスパッチャが実行中の各プログラムに少しずつ割り当てる。CPUを短時間ごとに切り替えて使用することで、CPUが一つしかなくても同時に複数のプログラムを実行状態において並行に実行することができる。

サーバのディスパッチャ

大規模なサーバシステムで、クライアントからの接続要求や処理依頼を受け付け、空いているサーバを見つけて処理を振り分けるシステムをディスパッチャということがある。この意味ではロードバランサload balancer負荷分散装置)という名称の方が一般的である。

(2019.7.2更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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