汎用系システム 【mainframe system】 メインフレーム系システム

概要

汎用系システム(mainframe system)とは、いわゆる大型汎用機(メインフレーム)と呼ばれる種類のコンピュータ製品を中心に構築された情報システムのこと。汎用的なシステム全体を指す言葉ではない。

汎用系システムの中核となるメインフレームコンピュータは大企業や政府機関など向けの高性能・集中処理型の大型コンピュータで、内部の設計や部品、オペレーティングシステムOS)、アプリケーションソフトまで、ほとんどが開発元企業による独自仕様、独自開発の製品であることが多い。

このため、汎用系システムは機材の調達やソフトウェア開発、設置、導入、保守運用まで汎用機メーカーがすべての工程を独占的に受注するという形になりやすい。

歴史

コンピュータ黎明期の1960年代頃、当時の機種は科学技術計算など特定の用途に特化した専用機が主流だったが、米IBM社などがソフトウェア次第で様々な用途に導入できる機種を発表し、「汎用機」(general purpose computer)と呼ばれるようになった。以降、企業や官庁などの業務用コンピュータシステムのほとんどが、この汎用機を中心に構成された汎用系システムとなっていった。

1980年代になると、ミニコンピュータミニコン)やオフィスコンピュータオフコン)など部署ごとに導入できる小型の機種や、UNIX系OSで動作するサーバコンピュータを連結した、いわゆる「オープン系システム」などが台頭し、汎用系システムの用途の一部を置き換えていった。

(2020.3.21更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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