ISV 【Independent Software Vendor】 独立系ソフトウェアベンダ

概要

ISV(Independent Software Vendor)とは、システム開発業界などにおけるソフトウェアの開発・販売会社の分類の一つで、コンピュータメーカーなどのプラットフォーム事業者以外の、また、それらの傘下にない独立系企業のこと。特に、受託開発事業者ではなくパッケージソフトの開発・販売元のことを指すことが多い。

コンピュータ製品やオペレーティングシステム(OS)、クラウドサービスなど基盤的なシステム製品の開発・販売・提供元にとって、自社製品に対応したソフトウェアを開発・販売している自社グループ外の企業のことをISVという。

また、システムの利用者にとっては、使用する機材やOSなどのメーカーとは異なるソフトウェアメーカーのことをISVと呼ぶ。例えば、購入するコンピュータとは別のコンピュータメーカーのソフトウェアのみを購入して一緒に利用するような場合、そのコンピュータメーカーをISVと呼ぶこともある。

有力なパッケージ製品を持つISVが自社製品に対応してくれるかどうかはプラットフォーム事業者にとって重要であるため、情報提供や技術支援、顧客への紹介といったパートナープログラムを提供するメーカーが多い。

IHV (Independent Hardware Vendor/独立系ハードウェアベンダ)

ISVと同様に、機器や装置などのハードウェアの開発・販売元のうち、プラットフォーム事業者の系列ではない独立系企業のことを「IHV」(Independent Hardware Vendor)という。

例えば、コンピュータメーカーと資本関係にない部品メーカーや周辺機器メーカーなどが該当する。ISVと同じように、対応製品の開発促進や機器の相互運用性の確保などのために、技術情報の提供や動作検証などの技術支援を行うプログラムを提供するメーカーがある。

(2020.5.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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