初期化
概要
初期化とは、新しい機器や装置、ソフトウェアなどを利用可能な状態にすること。また、既に利用しているものについて、初期状態に戻すこと。機器などの初期化という場合、購入した製品の組み立てや設置、配線などを行い、初回起動時に必要なソフトウェアの導入、設定作業などを行い、使用可能な状態にすることを指す。ソフトウェアなどに関しても、コンピュータへの導入や初回の設定などを初期化という。
これらの作業や処理は、購入時などの初回に行う場合は「セットアップ」(setup)などと呼ばれるが、利用中に回復不能なトラブルなどに遭遇し、工場出荷時の状態に戻すために行われる場合もあり、その場合は「リセット」(reset)などと呼ばれる。
ハードディスクやSSD、光学ディスク、USBメモリ、メモリーカードなどストレージ装置の記憶媒体(メディア)について初期化という場合は、媒体内部の区画分けや制御領域の作成などを行い、データ記録が可能な状態にする操作を初期化という。外来語では「フォーマット」(format)という。
プログラミングの初期化
プログラミングなどで初期化という場合は、プログラム中で宣言した変数やデータ構造に対して初期値を代入する操作を指す。変数宣言などによってデータの保存領域は確保されるが、宣言だけでは内部の値は不確定であり、初期化によって初めてその変数の値が確定する。
初期化のための代入文などは開発者がコード中で明示的に記述することが原則とされることが多いが、言語や処理系によっては明示的に初期化を記述しなくてもデフォルト値で自動的に初期化される場合もある。
初期化する前の変数に対して値の読み込みや他の値と演算を行うと、言語や処理系によって、エラーとなる場合、「不定」を表す特殊な値(JavaScriptのundefinedなど)となる場合、確保したメモリ領域にもともとあった(でたらめな)値をそのまま用いる場合などに分かれる。
(2023.1.30更新)