アベンド【ABEND】abnormal end
アベンドとは?
実行中のコンピュータプログラムが、本来の終端箇所に達することなく突然停止する異常終了のこと。プログラムのバグや想定外のデータ入力、ハードウェア障害などが原因となるほか、オペレーティングシステム(OS)からの制御による強制終了によって発生する場合もある。

プログラムは通常、あらかじめ定められた終了処理を経て正常に終了する。アベンドはその手順を踏むことなく処理が打ち切られる状態であり、開発者が意図した終端位置には到達しない。原因としては、存在しないメモリ領域へのアクセス試行、ゼロ除算、必要なファイルの欠落といったプログラム内部の問題のほか、入出力装置の異常など外部に起因するものもある。
アベンドが発生すると、障害の種類や内容を示す識別番号が出力されることがある。これを「アベンドコード」(ABEND code)といい、運用担当者や開発者が原因を調査・診断する際の手掛かりとして用いられる。実行記録や、終了時のメモリの内容を写し取ったダンプ情報と組み合わせて解析されることも多い。
メインフレームシステムなどにおけるバッチ処理では、大量のデータを処理するジョブがアベンドすると後続のジョブが停止したり、処理結果の整合性に影響が生じたりするため、監視システムによる検知や障害通知の仕組みと組み合わせて運用される。
この用語は1960年代の米IBM社製メインフレーム環境に由来し、現在でもz/OSなど大型コンピュータ関連の文脈では一般的に用いられる。一方、パソコンやサーバ、業務アプリケーションの分野では「クラッシュ」「強制終了」といった表現が使われることが多く、アベンドは主としてメインフレーム技術者や運用担当者の間で定着した専門用語となっている。
(2026.6.6更新)