管理者権限 【administrative rights】 administrative privileges / Admin権限 / アドミン権限
概要
管理者権限(administrative rights)とは、情報システムの登録利用者に与えられる操作権限のうち、システムの管理を行うためのもの。オペレーティングシステム(OS)などに用意された、管理権限を持つ利用者アカウントを「管理者アカウント」などという。OSに対する操作や設定の変更、ソフトウェアなどの導入や削除、任意のファイルの読み書き、他の利用者への権限の付与や変更などを行うことができる強力な権限で、一般的にはコンピュータの所有者や情報システムの管理者に与えられる。
単に管理者権限といった場合はオペレーティングシステム(OS)のユーザーアカウントに付与される権限を指すことが多いが、個別のアプリケーションソフトにOSのものとは別にアカウントと権限が用意されている場合や、クラウドサービスやネットサービスの登録利用者に与えられる管理権限を指す場合もある。
多くのOSでは、コンピュータへの導入(インストール)時にすべての権限を持つ万能の管理者アカウントが用意され、初期設定などに用いられる。Windowsでは「Administrator」(アドミニストレーター)アカウントが、LinuxなどのUNIX系OSでは「root」(ルートユーザー)がこれに相当する。
Windowsでは一般ユーザーでログイン後も、システムに重要な変更を加える操作を行う場合などに「管理者として実行」メニューを選択することで一時的に管理者権限を行使できる。UNIX系OSでは一般ユーザーでログイン後にrootユーザーに昇格するsuコマンドや、root権限でコマンドを実行するsudoコマンドが用意されている。
企業などの情報システムでは安全のため、こうしたシステム組み込みの万能アカウントの権限や使用について、直接ログインできないなど一定の制約を課したり、職務や管理対象ごとに特定の権限のみを与えた限定的な管理用アカウントを作成して通常はそちらを使用するといった運用が行われることが多い。
(2024.3.13更新)