プロプライエタリシステム 【proprietary system】 プロプラ
概要
プロプライエタリシステム(proprietary system)とは、ある特定の開発元の製品のみを組み合わせて構築されたコンピュータシステム。“proprietary” は私有の、専有の、といった意味で、複数の開発元の製品を組み合わせて用いる「オープンシステム」の対義語。大手コンピュータメーカーなどが、コンピュータ本体から周辺機器、OS、ミドルウェア、アプリケーションソフトなどすべての要素を自社単独で開発し、全体を一つの情報システムとして納品したものを指す。顧客の要望に基づくソフトウェアの開発や、使用開始後のシステムの運用、保守、サポートなど関連事業・業務もすべて請け負うことが多い。
複数社が関与するオープンシステムに比べ、一社の社内で開発が完結しているため、製品の組み合わせなどに起因する不具合が起こりにくく(開発の過程で十分な摺合せや試験が行われるため)、問題が生じたときに責任の所在がはっきりしているという特徴がある。ただし、他社製品の方が優れている要素があっても一部だけ入れ替えることはできないなど柔軟性には乏しく、価格も一社が全体で一括受注となるため割高になりがちである。
また、製品はオープンな標準などに準拠しない独自仕様だったり、仕様や形式などが非公開であることが多く、一度あるメーカーのシステムを利用すると他社システムへの移行が困難になったり、周辺システムも同一社製でなければ接続・連携できなかったりする。このように、すべてを単一のメーカーに頼らざるを得ない状況に追い込まれることを「ベンダーロックイン」という。
(2018.3.19更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 山口県立大学学術情報 第6号「山口県立大学国際文化学部における履修カルテとしてのeポートフォリオ開発と導入の試みについて
」(PDFファイル)にて引用 (2013年3月)