Notes

概要

Notesとは、印HCL社が開発・販売しているグループウェアパッケージの一つ。グループウェアという製品分野の魁となった製品の一つで、大企業を中心に広く普及している。

標準で文書共有、電子メール、電子掲示板(BBS)、予定管理(カレンダー/スケジュール)などの機能を持ち、グループ内のメンバー間のメッセージ交換や情報共有などができる。

帳票のような定型的なデータだけでなく様々な種類の非定型な文書や情報を蓄積することができ、高度で柔軟な情報整理機能を用いて分類、検索、並べ替えなどを行うことができる。文字ベースの情報だけでなく画像や音声などを扱うこともできる。スクリプト言語などで追加機能を開発することもでき、Notesを基盤に業務に適したシステムを作り込むのが一般的な利用方法となっている。

もとは旧ロータス・デベロップメント(Lotus Development)社の製品で、IBM社による買収後もしばらくは「Lotus Notes」の旧称が維持されたが、2013年にLotus部門およびブランドが廃止となり「IBM Notes」となった。2019年にはNotesを含む同社のソフトウェア事業の一部がインドのHCL Technologies社に事業売却され、以降は「HCL Notes」と称されている。

Domino (ドミノ)

Notesと組み合わせて利用するサーバ製品を「Domino」という。クライアントソフトであるNotesと組み合わせ、クライアントサーバ型のグループウェアシステムを構築することができる。

Dominoはグループウェアサーバとして、グループのメンバー間で共有される情報の保存・管理およびクライアントへの提供を行う。Notesと合わせたシステム全体のことを「Notes/Domino」と呼ぶことが多い。

電子メールサーバやWebサーバとしての機能も統合されており、これらのサーバとして電子メールの送受信やWebブラウザへの情報提供などを行なうこともできる。Notes/Dominoの機能の一部をWebブラウザから利用できる機能もある。

Notes同様、開発元企業の変遷に合わせ、初期のLotus時代は「Lotus Domino」、IBMによる買収とLotusブランド廃止後は「IBM Domino」、HCL買収後は「HCL Domino」とブランド名が変遷している。

(2021.6.18更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。