ディスクキャッシュ 【disk cache】
概要
ディスクキャッシュ(disk cache)とは、ハードディスクなどのストレージ(外部記憶装置)にデータを読み書きする際に半導体メモリを経由させることで高速化する技術。また、そのために用いられるメモリ装置。メモリと磁気ディスクではデータの読み書き速度が何桁も異なるため、ディスク上で使用頻度の高いデータや直近に使用したデータをメモリに複製しておくことで、次に必要になったときに再びディスクにアクセスするよりはるかに高速に読み込むことができる。
また、書き込みにかかる時間も同様に巨大な速度差があるため、データを一旦メモリに書き出して専用の回路でディスク側へ転送することで、CPUなどを書き込み作業から早期に解放し、書き込み待ち時間を削減することができる。このような仕組みを書き込みキャッシュ(ライトキャッシュ)という。
ディスクキャッシュはハードディスク装置などに内蔵され専用のコントローラICで制御されるものと、コンピュータのメインメモリ(RAM)の一部を割り当て、OSによって制御されるものがある。前者はソフトウェアや利用者側が普段存在を意識することはなく、自動的に運用される。後者は有効にするために設定作業などが必要な場合がある。
ハードディスクなど磁気媒体の装置では劇的な速度向上が見込めるが、同じ半導体メモリであるフラッシュメモリを記憶媒体に用いるSSDやUSBメモリ、メモリーカードなどのストレージでは大きな効果は期待できない。
(2018.4.19更新)