ストレートコンバージョン 【straight conversion】

概要

ストレートコンバージョン(straight conversion)とは、企業などの情報システムをそれまでと異なる設計のものに入れ替える手法の一つで、従来使用していたソフトウェアに原則として手を加えず、そのまま新しいシステムで動作させる方式。

主に旧来のメインフレーム系システムからオープン系システムに移行する「レガシーマイグレーション」(legacy migration)を実現する手法の一つで、COBOLなどのプログラミング言語で記述された業務用プログラムを、新しい環境下でコンパイルし直すなどしてそのまま使い続ける。プログラムには原則として手を加えないが、新しい環境に適合しない部分のみ修正をうことはある。

新しい環境に適した言語にプログラムを書き換える「リライト」などに比べ、移行にかかる期間やコストを削減することができる。既に長い稼働実績のあるプログラムを使い続けるため、新システムの安定性や信頼性も期待できる。

一方、既存の資産をそのまま引き継いで運用するため、新たな機能の実装や新たなソフトウェアの導入や連携、エンジニアの確保などの面ではレガシーシステムと同様の課題を抱え続けることにもなる。この点は、COBOLプログラムなど、「古さ」が敬遠され対応システムや人材が逼迫しつつある資産について特に問題となることがある。

(2023.4.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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