UNIX系OS 【UNIX-like OS】 UNIXクローン / UNIX風OS
概要
UNIX系OS(UNIX-like OS)とは、1969年に当時のAT&T社ベル研究所で開発された「UNIX」(ユニックス)というオペレーティングシステム(OS)に類似する、あるいは共通する仕様を持つOSの総称。商標上のUNIX互換OS
現在、「UNIX」の商標権は米業界団体The Open Group(オープングループ)が所有している。同団体の定めた「Single UNIX Specification」という仕様を満たし、認証を受けて商標利用のライセンス料を支払った製品のみが公式にUNIX互換であると名乗ることができる。
最も狭義のUNIX系OSの定義で、米オラクル(Oracle)社のSolaris、米HPE社のHP-UX、米IBM社のAIXなど、いわゆる商用UNIXと呼ばれるOS製品などが該当する。
歴史的なUNIX派生OS
歴史的にオリジナルのUNIX開発プロジェクトを受け継いだり、同じ開発者らが立ち上げた派生プロジェクトなどで開発されてきたOSをUNIX系とする考え方もある。いわゆる商用UNIXの多くはAT&T社の「System V」から派生し、仕様の大半を引き継いでいる。
もう一つの系譜としてカリフォルニア大学バークレー校で開発されていた「BSD」(Brrkeley Software Distribution)から派生したOSがあり、FreeBSDやOpenBSD、NetBSDなどのオープンソースのOSに多く見られる。米アップル(Apple)社のmacOS(Mac OS X)も中核部分の一部はBSDを起源とする。
一般的なUNIX系OS
今日一般的にUNIX系と言う場合には、商標上あるいは歴史的にUNIXと直接的な繋がりを持つOSだけでなく、これらに似た仕様や機能、仕組みを持ち、高い互換性を持つOSが含まれる。UNIX系OSで最も普及しているLinuxが該当する。
POSIX互換OS
いわゆるUNIX系OSを含むが、より広い範囲を表す概念として「POSIX互換」がある。POSIX(Portable Operating System Interface)はUNIX系OSに共通するAPI仕様などをIEEEおよびISOが標準化した規格で、ここに規定されたAPIのみを用いて開発されたプログラムはPOSIX対応OS間でソースレベル互換となる。
一般的にUNIX系OSとはみなされないOSの中にも米マイクロソフト(Microsoft)社のWindowsのようにPOSIXに対応しているものがあり、UNIX系OS向けに開発されたソフトウェアの一部が動作するようになっている。