パッケージ 【package】
概要
パッケージ(package)とは、荷物、小包、筐体、一括などの意味を持つ英単語。ITの分野では、関連する様々な要素を一つにまとめたもの、複数の製品を組み合わせた複合的な製品、市販・出来合いの製品などの意味で使われる。“pkg”などの略号で示されることもある。パッケージソフト
商用ソフトウェアの分野では、システムやソフトウェアを顧客の要望に応じてオーダーメイドで開発する場合と対比して、市販されている出来合いの製品のことをパッケージと呼ぶことがある。
文脈によっては、単体で提供されている複数の製品を組み合わせて一体化した複合的な製品を表す場合もあるが、英語ではこの意味の用語として「スイート」(suite)の方が好まれる。
また、ダウンロード販売・配布やWebアプリケーションなどの形でオンラインサービスとして提供する場合(SaaS/ASP/サブスクリプション)と対比して、店頭などで販売される物理的な記憶媒体(光学ディスクなど)による提供方式を「パッケージ版」ということもある。
配布パッケージ
ソフトウェアを配布・販売する際に、実行可能プログラムや関連するファイルなど、ソフトウェアの実行に必要な資源を一つにまとめた提供単位のことを配布パッケージという。
ソフトウェアの本体である実行ファイルや、実行ファイルが参照・連結するライブラリやモジュールなどのプログラムファイル、画像ファイルなどの各種リソース、設定ファイルなどで構成される。
また、これら実行に必要なファイルやフォルダなどをコンピュータのストレージ内に配置・導入し、システム設定の追加や変更などを行うインストーラが添付されていることもある。この場合、利用者はまずインストーラを起動してソフトウェアをコンピュータに導入する必要がある。
光学メディアなどに記録されて販売される製品ではこれらがディスク上に一つずつ記録された状態で提供されることが多いが、ダウンロード提供されるソフトウェアではすべてを一つの圧縮ファイルにまとめて提供することが多い。
部品化されたプログラム
いくつかのプログラミング言語や開発環境では、ある機能や対象に関連するクラスや関数などの宣言やコードをひとまとめに集めたプログラム部品をパッケージということがある。
開発者がプログラムの冒頭でパッケージの名前や所在を記述して使用を宣言すると、そのパッケージ内で定義されている機能を呼び出して利用できるようになる。
必要な機能だけを選んで追加することにより実行可能コードやその生成作業を簡素化・効率化できるほか、後から新しい機能を追加して利用するのが容易になる。