後方互換 【backward compatible】 後方互換性 / バックワードコンパチブル

概要

後方互換(backward compatible)とは、同じ系列の新しい製品が、古い製品の仕様や機能を包含している(互換性がある)状態のこと。

例えば、ソフトウェア製品の新しい版が、同じ製品の古い版と同じ機能が使えたり、同じデータ形式を扱うことができるような状況を意味する。逆に、古い製品が新しい製品に対して互換性を維持していることを「前方互換」(forward compatible)という。

一方、同世代の製品に機能や性能に差がある複数のモデルがあるような場合に、上位モデルが下位モデルに対して互換性を持つことを「上位互換」(downward compatible)という。多くの場合、同じシリーズの新製品は旧製品より機能や性能が上であるため、後方互換の意味で上位互換という場合がある。

時系列的に、新製品の仕様は旧製品より後に決めることになるため、後方互換性を確保するのは前方互換性よりも容易であり、ソフトウェア製品などでは完全な後方互換を維持した上で新しい機能や仕様を追加する例も多く見られる。ハードウェア製品の場合は性能上の要件やコストなどの問題から後方互換の維持が容易でない場合もあり、部分的、限定的な互換性に留まることも多い。

(2022.11.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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