可読性 【readability】

概要

可読性(readability)とは、文字や文章が読みやすいこと。また、その度合い。IT分野では、プログラムのソースコードの読みやすさ、処理内容の理解しやすさを指すことが多い。

コンピュータプログラムはプログラミング言語でソースコードを記述して作成することが多い。このソースコードを他人が目にしたときに、読みやすく、どのような処理を行っているのか理解しやすいことを「可読性が高い」と表現する。

通常、プログラムは一度書いて終わりではなく、欠陥が発見されて誤った箇所を探し出して修正しなければならなくなったり、後から一部の変更や改良が必要になる場合がある。プログラムコードが読みやすいか否かは、修正や改良のしやすさに繋がる。

また、業務上のソフトウェア開発やオープンソースプロジェクトでは、自分の書いたコードを他の開発者が読んで挙動を調べたり修正するため、コードが理解しやすく記述されていることは成果物の品質や生産性に影響する。自分の書いたコードでも時間が経てば詳細は忘れてしまうものであり、「他の開発者」には「将来の自分」も含まれる。

言語や分野にもよるため一概には言えないが、一般に可読性の高いコードを記述するには、変数名や関数名などに意味のある名前を付ける、改行や空白、空行インデント字下げ)などを適度に挿入する、簡潔で的確なコメントを記述するなどの方法がある。チームで開発を行う場合はコードの記述スタイルについてのガイドラインである「コーディング規約」(coding conventions)を定める場合もある。

(2024.2.12更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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