開発コード名 【codename】 コードネーム

概要

開発コード名(codename)とは、開発中の製品につけられる、主に社内で使用される仮の名前。発売前に改めて正式名称が与えられることが多い

企業の製品開発では名称の策定も重要な企画・開発プロセスの一部であり、コストや期間がそれなりに必要となることもあるため、新製品開発の最初期の段階では正式な製品名が未定なことが多い。その場合、主に社内で用いる仮の名前として開発コード名を決める。

将来構想や開発方針などを反映した意味のあるコード名を付ける場合もあるが、逆に製品についての情報を秘匿したい(ヒントを与えたくない)場合や、他と区別できれば何でも良い場合には、特に深い意味や意図の無い一般的な名詞や地名、偉人の名前などから適当に付けることも多い。

製品自体との関連性は無いが、同じシリーズの一連の製品に過去から一貫して同じ系統の名前を与えるといった規則性が存在する場合はある。例えば、米グーグル(Google)社のAndroidアンドロイドは、「Cupcakeカップケーキ」→「Donutドーナツ」→「Eclairエクレア」→「Froyoフローズンヨーグルト」…といったように頭文字がアルファベット順のお菓子の名前となっている。

著名な企業や製品の場合、開発計画を発表する際などに将来の製品を開発コード名で呼ぶことがあるため、社外でも(分野によっては発売後も)コード名で呼ばれることがある。パソコン用のCPU製品のように、本来の製品名や型番よりコード名の方が通りが良い場合もある。

まれに、コード名が製品名に適してると判断されたり、コード名が外部に知れ渡って有名になった結果、正式な製品名にそのままコード名が採用されることもある。このパターンには米IBM社の「OS/2」、米マイクロソフト(Microsoft)社の「Xbox」、米アップル(Apple)社の「Macintosh」などがある。

(2022.6.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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