バージョンアップ

概要

バージョンアップとは、ソフトウェアが機能を向上したり不具合を修正したりして、新しい版となって再発売・再公開されること。また、利用者が手元のソフトウェアを新しい版に入れ替えて更新すること。

バージョンversion)は「版」という意味で、これに「上へ」の “up” を組み合わせた表現だが、和製英語であり、英語では “update” (アップデート)あるいは “upgrade” (アップグレード)という。

メジャーバージョンアップ

ソフトウェアなどのバージョンアップのうち、大幅な機能強化や性能向上、表示・操作体系の刷新、データ形式の変更など大きな改良・修正を伴うもの。和製英語であり、英語では “major upgrade” あるいは単に “upgrade” という。

製品のバージョン番号の整数部分や実質的な最上位桁が増加(例:バージョン1.5→2.0)したり、製品名の末尾など一部が新しいものに置き換えられたり(例:Windows XPWindows Vista)することが多い。

導入(インストール)時には旧版と丸ごと総入れ替えしたり、旧版とは別のソフトウェアとして新たに導入される。商用パッケージでは製品の場合は旧版とは異なるパッケージとして新たに発売(初期は併売)されることが多く、既存の利用者には優待価格で入れ替え専用のパッケージ(旧バージョンが入っていないコンピュータには導入できない)が提供されることが多い。

マイナーバージョンアップ

ソフトウェアなどのバージョンアップのうち、既存のバージョン不具合や誤りの修正、小規模な機能追加・性能向上などをうもの。これも和製英語であり、英語では “minor upgrade” あるいは “update” という。

製品のバージョン番号の小数部分や下位桁が増加(例:バージョン8.0→8.1)したり、製品の末尾に修正版であることを示す略号などが付加される(Windows 8.1Windows 8.1 Update)ことが多い。

導入(インストール)時に旧版が存在する場合は大半を残して修正された箇所だけを部分的に入れ替えることが多く、商用パッケージの場合は現行パッケージと入れ替えて同じ製品として出荷される場合が多い。旧版の利用者にはインターネットなどを通じて更新プログラムなどが無償提供されることが多い。

(2020.12.2更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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