マイクロサービス 【microservice】

概要

マイクロサービス(microservice)とは、ソフトウェアの構造および開発手法の一つで、全体を単一の機能を持つ独立した「サービス」の組み合わせとして構成する方式。

サービスは独立して動作するプログラムで、ビジネス上の観点からある特定の一つの機能のみを実装する。サービス間はHTTPのような軽量で標準的なプロトコル(通信規約)で通信し、事前に定義されたAPIApplication Programming Interface)によって互いの機能やデータを利用しあって連携する。

サービスは独立に開発することができ、各サービスを開発するチームも並行に作業を進めることができる。サービスごとに最適な開発手法を取ることができ、各々異なる言語やフレームワークが採用されることもある。欠陥の修正や性能の改善といった変更もサービス単位で行われ、他のサービスやシステム全体に影響を与えずに独立にリビルドデプロイを実施できる。

実行、運用もサービスごとに独立しているため、各サービスを別々の物理サーバで実行したり、オンプレミスとクラウドに分けて配置するなど柔軟に構成を決定、変更できる。一部のサービスが停止してもその機能だけを中断して他のサービスの運用を続行したり、特定のサービスの負荷が高まった際にそこだけ性能を増強するといった対応を行うこともできる。

(2021.8.23更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。