デクリメント 【decrement】 dec
概要
デクリメント(decrement)とは、減少、減少量などの意味の英単語だが、コンピュータでは数値から1を減らす操作のことを指す。逆に1を加える操作は「インクリメント」(increment)という。何らかの数字に1からを減じるという操作は機械語のプログラムでは数値計算だけでなくメモリアドレスの指定など様々な場面で頻繁に登場するため、多くのマイクロプロセッサ(CPU/MPU)では通常の減算命令とは別に高速に処理できるデクリメント命令が用意されている。
高水準のプログラミング言語でも機械語の事情を反映して、汎用の数値の加算などとは別にデクリメント専用の構文や演算子などが用意されている場合がある。C言語やC風の記法を受け継ぐ多くの言語(Javaなど)に共通する「--」演算子(a--;でaから1を減算)などである。
Cなどのデクリメント演算子には前置デクリメント(--a)と後置デクリメント(a--)の違いがあり、式として評価した場合の値が異なる。b=--a;と前置した場合は減算が式の評価より先に行われ(bの値は元のaの値-1となる)、b=a--;と後置した場合は減算が式の評価より後に行われる(bの値は減算前の元のaの値となる)。
(2018.9.12更新)