切り捨て 【round down】
概要
切り捨て(round down)とは、長い桁の数から、短い桁の概数を求める方法の一つで、単純に求める桁の次の桁からすべて「0」で埋めること。ある桁数の数値について、上位側から特定の桁数だけ残し、下位側の残りの桁をすべて「0」にした数値を、元の数に概ね近い数という意味で概数という。英語では “round number” と呼ぶため、IT分野では概数を求める処理を「丸める」と表現することもある。
切り捨ては概数を求める手法の一つで、上位側から求める桁までを単純にそのまま残し、捨てる側の桁をすべての0にする。例えば、小数部を切り捨てて整数を求める場合、「1.234」も「1.987」も「1」となる。
一方、捨てる桁がすべて0でない限り、求める桁の末尾を1加算してから0で埋める方法を「切り上げ」、求める桁の次の桁が「5」以上なら切り上げ、「4」以下なら切り捨てる方法を「四捨五入」という。切り上げの場合、「1.234」も「1.987」も「2」となり、四捨五入の場合、「1.234」は「1」に、「1.987」は「2」になる。
プログラミングで切り捨て処理を行う場合、C言語やC++言語では標準ライブラリ(math.h)のfloor関数を、JavaやJavaScriptではMathクラス/オブジェクトのMath.floorを用いる。他の言語でも、数学の床関数に由来する「floor」を含む名前の関数やメソッドが切り捨て処理を表すことが多い。Microsoft Excelの関数ではROUNDDOWN関数、VBAではRoundDown関数で切り捨て処理を行う。
(2023.7.12更新)