インメモリ【in-memory】オンメモリ/on-memory
概要

コンピュータのデータ保存先には大きく分けて二種類ある。一つはRAMに代表されるメインメモリで、CPUが直接読み書きでき非常に高速である。もう一つはハードディスクやSSDといったストレージで、電源を切ってもデータが消えない代わりに、アクセス速度はメインメモリと比べて桁違いに遅い。インメモリ方式はこの速度差を活かし、処理対象のデータをあえてメモリ上に集中させることで高速な読み書きを実現する。
インメモリ方式が広く使われるのは、データベースの分野である。従来のデータベースはストレージ上でのデータ管理を前提に、処理・操作の度にストレージへの読み書きを行う設計が基本だったが、インメモリデータベースではテーブル全体をメモリ上に展開して管理する。ストレージアクセスの待ち時間がなくなり、同じ処理でも数十倍から数百倍の速度差が生まれることもある。オープンソースの「Redis」や「memcached」、商用システムでは「SAP HANA」などがこの仕組みを採用している。
インメモリ方式には制約もある。RAMは電源を切るとデータが消える揮発性のメモリであるため、障害や停電が発生した場合にデータが失われるリスクがある。この問題に対応するため、一定間隔でディスクにスナップショットを書き出したり、更新履歴をログとして記録したりする仕組みが組み合わせて使われることが多い。
また、RAMはストレージ装置に比べてコストが高く、搭載できる容量にも限界がある。このため、全データをメモリ上に置くのではなく、頻繁にアクセスされるデータだけをメモリ上に保持し、それ以外はストレージに置くキャッシュ型の構成もよく用いられる。Webサービスのセッション管理や、繰り返し参照される計算結果の一時保存などで用いられる仕組みである。
(2026.4.14更新)