標準ライブラリ 【standard library】

概要

標準ライブラリ(standard library)とは、プログラミング言語の処理系に標準で付属するライブラリ。部品化されたプログラムなどが収録されており、開発者は言語仕様の一部のようにすべての実行環境に存在する前提で利用することができる。

ライブラリは特定の機能を提供する部品化されたプログラムを収録したプログラムファイルで、開発者はライブラリから呼び出すだけで自ら実装することなくその機能を使用することができる。ライブラリのうち、言語の開発環境に標準で付属するものを標準ライブラリという。

ライブラリにはその言語におけるプログラムの部品化仕様(関数、サブルーチン、マクロ、テンプレート、クラスオブジェクトなど)に則って実装された様々な機能を持つプログラムが収められており、定数グローバル変数などが定義されていることもある。

どのような機能を標準ライブラリとして提供するかは言語の開発方針によるが、入出力やファイル操作、ネットワーク通信などOSの機能との橋渡し、数値演算や数学関数、日付や時刻の処理、リストやハッシュテーブルなどのコレクション(コンテナ)、ソートなどの典型的なアルゴリズム、画像処理やグラフィックス表示(GUI)、正規表現や文字コード変換などの高度な文字列処理、マルチスレッド非同期処理などの高度なプログラム制御機能などが提供されることが多い。

(2022.3.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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