デバッグ 【debug】 デバッギング / debugging
プログラムが仕様や開発者の意図と異なる動作をする場合、そのような動作を引き起こすプログラム上の欠陥、誤りを「バグ」(bug:虫)という。テストなどによって発見された誤作動・不具合について、その原因やソースコード上での位置を探索・特定し、意図した通りに動作するように修正する作業をデバッグという。
バグの探索
デバッグ作業ではまず、バグがプログラムのどこに潜んでいるのかを探し出す。バグはエラーなどで停止したコードに存在するとは限らない。あるコードが誤ったデータを生成し、そのデータを使って処理を行おうとした別のコードが致命的なエラーを起こして停止するということもあるからである。
位置が特定されると、なぜそのような誤りが生じたのか原因を調べる。単純な誤記によるものから、プログラムを構成する論理やアルゴリズムの誤りに原因がある場合、当初の想定では予期していなかった入力値や動作環境など、様々なものが原因になりうる。
バグの修正
原因が特定されると修正が行われるが、様々なシステムの基盤に用いられるような製品では外部のシステムがすでにそのバグが存在する前提で作られてしまっている場合もあるため、修正せずに存在を周知して個別に対策するよう呼びかける場合もある。
また、修正によって新たなバグが発生したり、別の箇所に潜んでいたバグを顕在化させる「デグレード」と呼ばれる事態が生じることもあるため、修正したプログラムは当該箇所以外への影響も含めて入念にテストされることが多い。
デバッガ
デバッグ作業を支援するソフトウェアを「デバッガ」(debugger)あるいは「デバッグツール」(debugging tool)という。“debugger” は英文法的には「デバッグを行う者」という意味だが、プログラムを自動的に修正してくれるわけではなく、バグの位置を特定するためにプログラムの動作状況を解析・可視化する機能などを提供するものを指し、デバッグ作業自体は人間の開発者が行う。