イベント【event】
概要

イベントの典型例は利用者によるマウス操作やキー入力である。例えば画面上のボタンがクリックされると、オペレーティングシステム(OS)がその事象を検知し、対象プログラムへ「クリックが発生した」という通知を座標値など付随する情報と共に送る。プログラムはこの通知を受けて対応する処理を実行する。
イベントはマウス操作やキー入力だけでなく、タイマーの満了、ネットワークからのパケット着信、ファイルの変更検知、外部デバイスからの割り込みなど、プログラムの処理フローの外側で起きる様々な出来事が該当する。いずれも、発生時刻や発生位置といった関連データと共にプログラムへ非同期に伝達される。
想定されるイベントに対して個別に用意しておく処理を「イベントハンドラ」(event handler)あるいは「イベントリスナ」(event listener)という。両者はほぼ同義で使われるが、イベントリスナはオブジェクト指向の文脈で用いられることが多い。ハンドラは特定のイベント種別と対応付けて実装され、そのイベントが発生した時点で呼び出される。
制御の主体をOSや実行環境側に委ね、開発者は各イベントへの応答処理だけを実装していく設計方式を「イベント駆動型プログラミング」(event-driven programming)という。GUIアプリケーションやWebフロントエンド開発で標準的な方式であり、JavaScriptの addEventListener() やJavaのリスナーインターフェースなどを駆使して機能を実装していく。近年ではマイクロサービスやサーバーレスなどのアーキテクチャが普及するのに伴い、サービス間の非同期連携にもイベント駆動の考え方が応用されている。
(2026.6.19更新)