スケルトン 【skeleton】

概要

スケルトン(skeleton)とは、骨格、骸骨、骨組、粗筋、骨子、枠組、残骸、などの意味を持つ英単語。IT分野では、機器の内部の構造が見える外装や、コンピュータプログラムの大枠を実装した雛形やサンプルなどを指すことが多い。

機械や建物など人工物の外装を支柱や骨組みだけで構成し、面を覆う構造材が存在しないようなものをスケルトンということがある。コンピュータなどの電子機器をスケルトン筐体にすると埃などに直に晒されて動作不良を起こしやすいため、その状態で恒常的に使用することは稀で、展示など特殊な状況で行われる。

また、電子機器などの場合は筐体の一部にアクリルなど透明あるいは半透明な素材を使い、内部の構造が透けて見えるようにしたものもスケルトンということがあり、一般にはこちらを指す用例が多い。このような用法は和製英語で、英語では“see-through”(シースルー)、“transparent”(トランスペアレント)、“translucent”(トランスルーセント)などという。

スケルトンコード

コンピュータプログラムソースコードでは、主要な制御構造関数などの宣言や呼び出し、処理の核心部分などプログラムの大枠のみを記述し、詳細な処理の記述を省いたものをスケルトンコード、スケルトンプログラムなどと呼ぶことがある。

雛形テンプレート)やサンプルとして開発・提供されるもので、そのままでは満足に動作しないことが多い。対象や目的に合わせて内部を詳細に記述することで全体を完成させる。また、文章や文書、書類などでも同様に、章立て、見出し、概略などの骨組み部分のみを記述したものをスケルトンということがある。

(2020.7.12更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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