対数 【logarithm】 log

概要

対数(logarithm)とは、ある数を何乗すると指定の数になるかを表す指数のこと。ある数bをa乗するとpになる(ba=p)とき、指数aのことを「bをていとするpの対数」という。

同じ数を何度も掛ける冪乗の計算で、掛ける回数に相当する数を「指数」(exponent)というが、掛ける数と掛けた結果の数が分かっているときに、指数がいくつになるかを表したものが対数である。

例えば、2の3乗は 2×2×2 で8(23=8)となるが、2と8が分かっているとき、2を8にするための指数3を「2を底とする8の対数」と表現し、「log28=3」のように表記する。8のことを「真数しんすう」と呼ぶことがある。底は1以外の正の値で、真数は正の数である必要がある。冪乗計算では bxby=bx+y となるため、対数計算でも logbXY=logbX+logbY が成り立つ。

数学では底を10とする「常用対数」(common logarithm)を用いることが多く、底を省略して「logx」のように表記することが多い。また、ネイピア数 e を底とする対数を「自然対数」(natural logarithm)と呼び、「lnx」のように表記する。コンピュータ科学では2進数を多用する関係で2を底とした対数(binary logarithm)を用いることが多く、底を省略したら2とみなす慣習がある。

(2024.5.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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