ローカライズ 【localize】 地域化 / ローカライゼーション / localization / L10N

概要

ローカライズ(localize)とは、地域化する、局在化する、場所を突き止める、集中する、局部に留める、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、製品やサービスをある特定の国・地域に適した形に改変・修正して提供することを指す。

特に、ソフトウェアについて用いられることが多い概念で、メニューやメッセージ、マニュアルなどの文言を現地語に翻訳したり、入出力する文字コードを現地語の規格に対応させるなどして、その言語を使用する国や地域で利用できるようにする。必要な場合には時刻(標準時)設定、日付や数値の表記法、通貨単位などを修正する場合もある。

多言語化 (M17N:multilingualization)

ソフトウェアが様々な文字や言語を切り替えて使用できるように設計あるいは修正することを多言語化という。

英語では “multilingualization” (マルチリンガライゼーション)というが、綴りが長いため語頭のMと語末のNの間に17文字あるという意味の「M17N」(エムセブンティーンエヌ)という略号で示されることがある。

メニューやメッセージダイアログ、マニュアル、ヘルプなどの表示言語をプログラム自体を改変せずに切り替えられるような仕組みにしたり、利用者入出力する文字コードフォント、文字の表示や印刷の様式(縦書きと横書き、右から左と左から右)などを設定された言語に合わせて切り替えられるようにする。

多言語化されたソフトウェアには各国語による設定ファイル(言語モジュール)が添付され、利用者がメニューなどで言語を指定することにより容易に別の言語に切り替えることができる。商用ソフトウェアでは主要言語のモジュールを開発元が提供することが多いが、オープンソースソフトウェアなどでは有志が特定の言語のモジュール開発して公開する場合もある。

国際化 (I18N:internationalization)

ソフトウェアが様々な国や地域の慣習や文化に合わせて設定を切り替えて使用できるように設計あるいは修正することを国際化という。

英語では “internationalization” (インターナショナライゼーション)というが、綴りが長いため語頭のIと語末のNの間に18文字あるという意味の「I18N」(アイエイティーンエヌ)という略号で示されることがある。

メニューなどの表示や入出力される文字を多言語化するだけでなく、時刻(標準時)や暦(西暦や国・宗教ごとの暦)、日付や時刻の表記(月や曜日が名前か数字か、年月日の順序など)、数値の表記(小数点の記号や桁区切り)、通貨や度量衡の単位など、国や地域によって異なる設定を切り替えて使用できるようにする。

(2018.12.15更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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