アップグレードインストール【upgrade install】
アップグレードインストールとは?

この方法では、インストーラが現在の環境を検出し、既存のファイルや設定を参照しながら新しいプログラムを上書き、追加していく。利用者が作成した文書などのデータには触れない。オペレーティングシステム(OS)の場合は壁紙やネットワーク設定、導入済みのアプリケーションも原則としてそのまま引き継がれる。作業完了後すぐに以前と同じ感覚で操作を再開できるため、移行に伴う負担が少ない。
一方、既存環境をそのまま持ち越すため、不要なファイルや設定の不整合、潜在的な不具合まで新環境へ引き継がれる可能性がある。旧バージョン向けのアプリケーションやデバイスドライバが新バージョンで正常に動作しなくなるケースもあり、動作の不安定化やストレージの余分な消費につながることもある。実施前には、万一に備えてデータのバックアップを取得しておくことが望ましい。
商用ソフトウェアでは、既存顧客向けにアップグレード版が無償または廉価で提供されることが多い。ただし、旧バージョンが導入済みのシステムにしか適用できない制限が設けられており、新規に単体で導入することはできない。OSの更新でもこの仕組みは共通しており、WindowsやmacOSのメジャーバージョンアップでは既存顧客向けのアップグレードインストール版が提供される。