リファレンスコード 【reference code】 レファレンスコード

概要

リファレンスコード(reference code)とは、ある技術や規格をソフトウェア実装する際にお手本となる標準ソースコード。開発元などが提供する実装例で、技術の仕様書や標準規格などを忠実に実装したもの。

仕様書などでは特定の状態における細かい動作などを定義しきれないことが多いため、開発者はリファレンスコードと同じ挙動になるよう実装うことにより、その技術を利用する他のソフトウェアなどとの相互運用性を高めることができる。

リファレンスコードは実装の標準を示す目的で開発されるため、最適化や高速化などのチューニングは基本的にはわれず、最も素直に、平易に技術を実装したものが多い。そのままのコードが実際の製品などに使われることは想定していない場合が多く、実際、そのままでは実行速度や必要なメモリ容量などで実用に耐える十分な性能が出ないことが多い。

ハードウェアの分野でも、半導体メーカーや電子部品メーカーなどが作った、自社製品を組み込んだ応用機器の実装例を「リファレンスボード」(電子基板の場合)、「リファレンスデザイン」などと呼ぶ。完成品メーカーへの売り込みのための制作されるもので、ほとんどのそのまま製品として利用できるレベルのものもある。

(2024.3.4更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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